ドイツを代表するアトピーの名医シュレップル博士はアトピーのかゆみなどの症状について次のよう述べています。
『アトピーの発症にはストレスが大きく関わっている』
また、発症してからの”ひどいかゆみ”や”外見上のコンプレックス”によるストレスが問題で、このストレスを解消しないとアトピーは治りにくいとも指摘しています。
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ストレスが要因とされる理由
あなたも感じたことがある、不快感・不安・恐怖などの”精神的ストレス”は、精神だけではなく肉体的にも影響を与えてしまうことがあります。
ストレスを受けると、体内で”カテコールアミン”などの”ストレス性ホルモン”が分泌されます。これらが分泌されると体内で防御反応(免疫システムの誤作動)が起きるので、細菌などに免疫システムが過剰に反応してしまいます。また、この状態が続くと、免疫システムの誤作動があたり前の状態になってしまい、かゆみなどのアトピー性皮膚炎の症状を発症、悪化させるのです。
アトピー発症のストレスが家庭の問題になることもあります
受けるストレスの大きさは人によってさまざまですが、”アトピー性皮膚炎を引き起こす5つの要因”で紹介している7つの傾向がある人はストレスに対しての感受性が強い傾向にあるといわれています。
アトピー性皮膚炎になってしまうと、ひどいかゆみから来るストレスや見た目のコンプレックス以外に、家族や周りからの視線やアトピー特有の制限(爪でかかないことやこまめなスキンケアなど)によるストレスもかかってきます。
さらに、アトピーっ子の場合は両親がスキンケアをすることが多いのではないでしょうか。最悪の場合、アトピー治療のストレスが夫婦間の衝突を生み、それを見た子供はますますストレスをかかえてしまうのです。こうなってしまったら子供も両親もみんなストレスを抱えてしまいます。
残念ながら今の日本のアトピー治療では、アトピー性皮膚炎の方の”ストレスのケア”を行っている医師や病院はほとんどありませんので、アトピーのストレス解消は家庭で行わなければなりません。
家庭でできる”ストレス解消法”でかゆみを抑える
ドイツで行っているアトピー治療にはいくつかのストレス解消法があり、基本的にはリラックスを促すもので誰でもできる方法です。手軽にできるものを3つご紹介しますのでアトピー対策の一つとしてとり入れてみてはいかがでしょうか。
1.アロマオイルを使ったリラクゼーション
”アトピーの乾燥対策!5分でできる手作りオイルを作ろう!”でペパーミントオイルを使用していますが、そのオイルを利用します。
ペパーミントオイルを含ませた濡れタオルを鼻に当てて香りを吸いながらゆっくり深呼吸するだけで、気持ちが落ち着いてきます。蒸しタオルを顔の上にのせるのもおすすめです。
2.かゆみが出た時のおまじないを作る
この方法は”ひどいかゆみを緊急回避!かゆみをすぐに抑える小ワザ”で紹介している方法で、特に小さなアトピーっ子がいるお母さんが一緒に行なうと良いでしょう。根本的な治療ではありませんが、「かゆい」という意識をそらすことも効果があります。
3.ストレスを解消する呼吸法を行う
この方法は心臓学者ハーバード・ベンソン博士によって考案された方法で誰でも手軽にできるリラックス方法です。
- 楽な姿勢で座るか仰向けに寝る(手のひらは上に向ける)。
- 全身の力を抜いて目を閉じ、呼吸に意識を集中させる。
- 数字の”1”を繰り返しとなえる。(”1(いち)の”「いー」で深く息を吸って、「ちー」で吐く)
この動作を力まずゆっくり行うことでリラックス効果があります。簡単なのでオススメです。
まとめ
アトピー性皮膚炎からくる”かゆみ”の元は皮膚のトラブルが原因で、掻いてしまうと肌に刺激を与えてしまうので、かゆみは一時的には取れますが皮膚の状態は悪くなってしまい、さらにかゆみがひどくなってしまいます。
かゆいのを我慢することも必要になるのですが、意識してしまうと余計にかゆくなり、それがストレスになることもしばしばあります。
そんな時には、意識をそらしてあげて少しでもかゆみを和らげることも必要です。方法はなんでも良いのですが、これらのストレス解消法もアトピーっ子のかゆみ対策の一助になれば幸いです。
大切なのは、普段から皮膚の水分と清潔な状態を維持することでかゆみ対策を行うのが大切なのです。わが家は一番リラックスできる入浴から子供のアトピー対策を行っています。(入浴についての詳細はこちらです)
先日主治医から
「アトピーもう治ったね」
とアトピー治療終了の太鼓判をいただきました!
7年かかった我が家のアトピー治療で意識したこと、ビフォーアフターはこちらをご覧ください!