こんにちは、管理人のハルです。
「子供のアトピーが良くならない…」
「病院の薬をやめるとすぐにアトピーが悪化する…」
こんな状態が長く続くと
「このまま今の治療を続けていて治るのかな…?」
なんて考えたりしませんか?
私はうちの子のアトピーの症状が安定するまではいつもこんな事を考えていました。
私は日本の医学は世界の中でも進んでいると思っていますし、実際に新しい治療法や薬が開発されています。
なので当然アトピー治療も世界の中でもトップクラスと思っていました。
ですが日本よりもアトピー治療が進んでいる国があることをご存知でしょうか?
実はドイツはアトピーの治療が日本よりも進んでいるのです。
先日書店でドイツのアトピー治療についての記事を見つけたのですが、
ドイツはアトピー性皮膚炎で悩んでいる人がとても多い国ということを知りました。
その中でも注目したのは子供のアトピーの完治する割合の高さ。
ドイツで行っているアトピー治療は20歳までに88%の人が完治し、残り12%は症状が軽くなったという内容でした。
日本とドイツのアトピーの治し方にはどんな違いがあるのか?
今回はアトピー大国ドイツの子供のアトピーの治し方についてご紹介します。
見出し
子供アトピーの治し方の決定的な違い
はじめに日本とドイツのアトピー性皮膚炎の人口について説明しますね。
こちらの記事で紹介してますが、日本のアトピー人口は約37万人です。
日本の人口は約1億3千人ですので、約0.3%の人がアトピーに悩まされています。
一方ドイツの人口は日本より少ない8062万人。
そのうち200万人(約2.5%)の人がアトピー性皮膚炎を患っているとされていて、アトピー患者の中の約10%(20万人)が学童期の子供といったデータもあります。
日本よりもはるかにアトピー患者数が多いのですが、ドイツのアトピー完治率は前述したようにかなり高いです。
この完治率の違いはどこにあるのか。
それは医師の「アトピーに対する考え方」が決定的に違うのです。
日本では「治らない」 ドイツでは「治る」
まず決定的な違いとして、日本ではアトピー性皮膚炎は一般的に「治らない」とされています。
それを裏付けるように、日本の学界ではアトピー性皮膚炎の治療方法についてこのように定義されています。
アトピー性皮膚炎は遺伝的素因も含んだ多病因性の疾患であり疾患そのものを完治させうる薬物療法はない。
よって対症療法を行うことが原則となる。
引用:日本皮膚科学会「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」より。
(http://derma.med.osaka-u.ac.jp/a-guideline.html)
残念ながら日本の医療界ではアトピー性皮膚炎の対処は薬で症状をコントロールする対症療法が主流なのです。
ではドイツの考え方はどうでしょう。
アトピー治療の世界的権威でもあるミュンヘン工科大学の医学部皮膚科のフィル・リング氏はこう述べています。
乾燥肌は体質なので乾燥肌そのものを根本的に改善するのは簡単ではありません。
しかし、乾燥肌に対するスキンケアの方法を覚えておけば、アトピー性皮膚炎を発症させたり悪化させずにすみます。
ドイツではアトピー性皮膚炎は「治る病気」として考えられていて、完治を目的とした治療法が確立されています。
アトピー性皮膚炎に対する日本とドイツの考え方は根本的に違っていますので、当然アトピーの治療方法も変わってきます。
ドイツのアトピーの治し方
前述にもあるように、日本のアトピー治療は症状を抑えるための「対症療法」が一般的です。
なので、アトピーの症状が出てしまった後に、薬や保湿剤を使って炎症を抑えることに力を入れます。うちの子の主治医も基本はこのような考えです(やたら保湿にうるさいですがw)。
ドイツのアトピー治療の中心となる考え方は「自然療法」と「生活療法」です。
簡単に言えば「病気を治すのに薬だけに頼るのではなく、自然界にあるナチュラルな癒しや日常の生活習慣を直すことで、自分の身体が本来持っている自己治癒能力を最大限に引き出そう」という考え方で、国を挙げて進めている医療メゾットです。
セルフケア・自然療法でアトピーを根本から治す
ドイツではアトピーの治し方について自然療法とセルフケアにウエイトをおいています。
アトピー性皮膚炎は「アトピー体質」「ストレスに弱い性格」「不摂生な食習慣」「乾燥肌」などいくつかの要因が重なって発症すると考えられていますので、これらを一つずつ解決していくことでアトピー性皮膚炎を治すことができると考えています。
したがって基本的な治し方としては自分自身で行うセルフケアが中心で必要に応じて自然療法が応用されます。
そのためドイツではなるべく薬に頼らない治療を行うためのアトピークリニックが国中にたくさん存在し、そこでセルフケアの指導や自然療法を行っています。
その結果ほとんどの方が完治し、完治しなかった人も、セルフケアの方法を教わっているので再発しても症状を悪化させることはありません。
アトピーの治し方の基本はやっぱり保湿
ドイツでもアトピー発症の要因は乾燥肌が多いので、治し方の基本はやっぱり保湿です。
アトピー体質改善のためのトレーニングや性格改善のためのカウンセリングを行いながら、アトピーへの耐性を付けていくのですが、その間も入浴やクリームなどによる保湿やスキンケアも行っています。
ドイツではアトピーの症状にあわせたスキンケアがたくさんありますが、代表的なのは「ウェットラップ・ドレッシング法」と呼ばれるかゆみと炎症を同時に抑える方法があり、これは手軽にできるのでおすすめです。
ウェットラップ・ドレッシング法
患部に保湿クリームをたっぷり塗り、ぬるま湯で濡らした筒状のバンテージでカバーする方法です。
- バンテージを患部の大きさより長めに切り、ぬるま湯で濡らして軽く絞る。
- 患部に保湿クリームをたっぷり塗る。
- クリームを塗った患部を、濡らしたバンテージでカバーする。
- その上に乾いたバンテージをもう一度重ねてカバーする。
まとめ:アトピーの考え方・治し方は違うけど保湿が大事なのは同じ。
今回はドイツのアトピーの治し方について紹介しましたが、近年日本にもこの治療法が徐々に広まりつつあります。
それでも「保湿とスキンケアが重要」という部分ではドイツも日本も同じです。
つまり保湿がアトピー治療には不可欠ということなのです。
私の家では初めに入浴剤を肌に優しいものに変えて保湿をはじめました。
入浴剤を使った経過は”【写真付き】アトピーの子供にみんなの肌潤風呂を3か月使った結果と感想”で紹介していますが、1カ月くらい続けていたらあきらかに良くなりました。
アトピー治療の先進国ドイツでも、スキンケアと保湿は治療の基本として行われています。
あなたの子供のアトピー対策で十分な保湿をしていないと感じるのであれば、今からでも保湿を意識してみてはいかがでしょうか。
先日主治医から
「アトピーもう治ったね」
とアトピー治療終了の太鼓判をいただきました!
7年かかった我が家のアトピー治療で意識したこと、ビフォーアフターはこちらをご覧ください!