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アトピーは時代とともに増加しています
”アトピー”って言葉。今では皆さん知っていると思いますが、私が子どもの頃(昭和)は今ほど多くありませんでした。
アトピー患者の推移を見ると、平成23年には36万人以上の方がアトピーで悩んでいる人がいるといったデータがあります。
一説によると昭和30年代まではアトピー患者はほとんどいなかったとも言われています。アトピーが増えてきたのは経済成長にともない、身のまわりのあらゆるものに化学物質が使われるようになったため、それがいろんな形で”免疫システム”を狂わせ、アトピー体質の子が増えてきたと言われていますが、アトピーの発症要因は、大きく次の4つと考えられています。
これらの要因のなかにはアトピーっ子の症状の改善につながるものもありますので、あなたの自宅にあてはめて考えてみてください。
アトピー性皮膚炎を引き起こす要因
1.アトピー体質(アレルギー体質)
アトピー体質とは、”アレルギー反応をくり返す体質”のことをいいます。この体質がもとで発症する病気にはアトピー以外にも、ぜんそくや花粉症などもあります。『別の病気でしょ』と思われる方も多いと思いますが、”免疫システムの過剰な反応によって起こる症状”という共通点があります。違うのは症状の出る場所です。
アトピーや小児ぜんそくを乳幼児の段階で発症する場合は、お子さんが胎内にいる時のお母さんの生活環境(化学物質)や不適切な食習慣が原因のひとつと考えられています。
生後は”お子さんの食事や室内に化学物質が多く使用されている環境のなかにいる”のも、免疫システムを狂わせる可能性が高まってしまうのです。(ちょっと前に”シックハウス症候群”という言葉で表現されていましたね。)
アトピー性皮膚炎を改善するには、”アトピー体質を変える必要があります!”そのためには、食生活と身の周りの化学物質を減らす努力が必要なのです。
2.両極端な食習慣
栄養素の”不足”
今の日本人は”食生活の欧米化によって本来必要な栄養素が不足している”とも言われています。
緑黄色野菜の摂取不足によるビタミン欠乏、白米中心のため、肌の健康維持必要なビタミンB群の不足。小魚や海藻類に含まれるカルシウムなどのミネラル分の不足。これらの”不足”は人間の生理バランスを崩し、アトピー体質になる可能性を高めます。
とるべきではない物質の”とり過ぎ”
肉中心の食生活になると、動物性脂肪をとり過ぎてしまう傾向になります。さらにはインスタント食品に含まれる化学調味料やお菓子やジュースに含まれる、糖分や油分なども必要以上にとり過ぎてしまうことは、肌はもちろん身体にも良くないのは理解できるでしょう。
もちろん、お菓子やジュースなどにも保存料や化学調味料などの化学物質が含まれているものもたくさんあり、皮膚に悪い影響を与えてしまう可能性が大きいのです。一説によると日本人は年間4キロもの化学物質を摂取しているともいわれています。
妊婦さんが、このような食物をたくさん食べると、胎内の赤ちゃんにも影響をおよぼす可能性が高まるのはおわかりでしょう。
アトピーっ子に甘いものは良くないとは聞いていますが、なんでも”とり過ぎ”は良くないということですね。
3.性格(ストレスに弱い性格)
これは意外と思われる方もいると思いますが、アトピーの発症や発症後の悪化にもストレスが大きく関係しているとされています。”ストレスに弱い性格”の人にストレスがかかると、緊張や興奮で血流が高まりかゆみの神経を敏感にするからです。
ドイツのアトピー治療の第一人者シュレップル博士によると、「アトピーの人にはストレスに対しての抵抗力が弱い人が多く、次のような共通性がある」といいます。
- 凝り性
- 気が小さく内向的
- 頑固
- 完璧主義者
- 自尊心が強い
- 自己中心的
- 被害者意識が強い
これらの傾向を含めて、ドイツのアトピー治療では精神カウンセラーも参加してアトピーの治療を行っているのです。
4.乾燥肌
乾燥した皮膚は角質がささくれ立っていて、かゆみを感じる神経が成長し敏感になってしまいます。そのため角質のささくれから異物が入ったり、皮膚の温度が上がると、かゆみの神経が刺激されてかゆくなります。
皮膚は外からの異物を”防ぎ”、乾燥しないように”保護し”、体温を一定に”保つ”などの重要な役割を持っています。そのためには皮膚はつねに適度な潤いを保っている必要があるのです。
潤いを保つのに欠かせないのが、皮膚から分泌される”水分と皮脂”。この二つが混ざり合って皮膚の乾燥を防いでくれます。乾燥肌の人は”水分と皮脂”が十分に分泌されないので適度な潤いが保てません。
乾燥肌をすぐ治すことはできませんが、”入浴”と”保湿”を組み合わせて皮膚を乾燥させない習慣を身につけると、肌質は徐々に改善されていきます。
5.身の周りの化学物資
あなたの身の周りにも必ず”化学物質”は存在します。
たとえば・・・
- 住宅の壁紙の貼りつけに使われる石油系の接着剤
- 食品添加物や保存料
- プラスチック製品
- ポリエステルやアクリル、ナイロン等の化学繊維を使った衣類
- 化粧品や洗剤
など、身の周りにはたくさん存在します。化学物質を体内に取り込むのはアトピー性皮膚炎の発症リスクを高めます。
まとめ
身の周りにはアトピーの発症リスクを高めてしまう要因がたくさんあります。すでにアトピーで悩んでいる子たちも、これらの要因に気を付けるだけでもアトピーの症状の悪化を防ぐこともできます。
性格も影響してくるので、あなたのお子さんがもしも悩んでいたらしっかりケアすることも忘れないでください。
乾燥肌もお風呂と保湿でしっかりケアすることも大事ですが、同時に生活環境や食習慣の見直しをしてみるのも良いかもしれませんね。
うちの子は野菜嫌いなので、これから野菜を多く使った料理を作りたいと思いますw
先日主治医から
「アトピーもう治ったね」
とアトピー治療終了の太鼓判をいただきました!
7年かかった我が家のアトピー治療で意識したこと、ビフォーアフターはこちらをご覧ください!